保証会社とは?
賃貸保証とは、古くは1980年代からサービスが開始されたとする保証人代行のサービスです。当初の目的は保証人がいない人の為に、加入料を支払い、家主に対する家賃等の金銭を保証するというものでしたが、現在はもっと幅広い商品が増えています。
借主は、保証人を頼める人がおらず、貸主は家賃のとりっぱぐれがなくなり、賃貸契約をスムーズに結ぶことに一役かっています。
また2000年、2010年と、賃貸保証の需要は拡大しており、都心部の方ではほとんどの物件で保証人が居ようが居まいが保証会社に加入する事が前提となる賃貸契約が主流になっています。
保証会社の審査基準と内容
まず、保証会社というのは3つに分類できます。
- 独立系保証会社
- LICC系保証会社
- 信販系保証会社
の3つです。
LICC系と独立系保証会社
LICC系
保証会社は全国賃貸保証業協会という協会を作っています。この協会に加入している保証会社情報を共有しています。過去の申込内容や、家賃滞納の履歴など、審査に必要な情報をシェアしている訳ですね。なので、LICC系保証会社を使った事がある人で、事故を起こしたことがある人は、他のLICC系保証会社の審査も否決になります。逆をいうと、独立系保証会社や信販系保証会社でどんだけ事故をおこしていても、LICC系保証会社加盟店でなければ、情報が参照できないので、審査に影響がないものと思われます。
参考: 全国賃貸保証業協会
独立系
独立系保証会社が審査に使う情報は自社のみの情報を参照する事になるので、初めて使う人はほぼ承認が取れます。また、他の独立系保証会社や、LICC系保証会社、信販系保証会社で滞納等の金銭事故をおこしていても、独理系保証会社は調べる方法がない為、それが理由で否決になる事はないようです。一般的に審査が緩いという認識になることが多いです。
保証会社は日本賃貸保証業協会(LICC)という保証会社の協会を作っています。この保証協会のホームページにはこんな記述があります。
会員は、個人による居住用賃貸住宅の賃借を保証したとき、次の情報を登録します。
氏名、生年月日、旧住所、電話番号、免許証番号等の個人特定番号、保証対象物件名・部屋番号、保証対象物件住所、保証開始日、月額賃料、
保証終了日、入金額、代位弁済残高など
情報の登録期間は保証委託契約の終了から5年間(滞納があった場合は債務が消滅して5年間)です。
これはすなわちLICCの会員間であれば、情報共有している為、協会所属の保証会社で滞納等があった場合は登録されますよ。という事なんですね。もちろん、滞納等がなくても、申込情報というのは登録されます。逆を言えば、滞納がなければ、優良契約者という事で審査がプラスに働く事も考えられます。
アーク株式会社、株式会社アルファー、エルズサポート株式会社、株式会社オリコフォレントインシュア、株式会社近畿保証サービス、興和アシスト株式会社、ジェイリース株式会社、全保連株式会社、賃貸保証サービス株式会社、ニッポンインシュア株式会社、ホームネット株式会社、株式会社ランドインシュア、株式会社レジデンシャルサービス
債務整理の情報はLICCには登録されないので、あまり関係ありません。
債務整理中やブラックリストの人は通るの?
LICC系や独立系保証会社は個人信用情報機関、すなわちCICの情報を見る事はできません。(LICCのオリコは除く)したがって過去にクレジットカードがローンの支払いの滞りがあったり、自己破産している、債務整理しているという理由では審査は否決になりません。
また自己破産者は官報による確認もできますが、毎日膨大な量の審査をさばいている保証会社が官報まで細かくチェックしているとは思えません。
保証会社は年収や勤続年数を重視していない
保証会社全体に言える事ですが、審査内容として、年収や、勤続年数は重要視してないない傾向があります。一応、申込書には年収などを書く欄がありますが、多少の嘘を書いてしまっても、審査内容に変わりはありません。年収を増やしたり、勤続を長くしたりしても影響はないと思われます。
また内定状態でも審査は十分可能ですし、勤務先に関しては、在職屋等を使って偽る事も出来るため、あまり重要視していないのかと思います。
保証会社は審査が甘いのか
上記にも書いている通り、独立系は審査が甘い、緩い傾向があります。これは参照できる過去の情報が自社のものしかないので、履歴がなければ、基本的には通す前提で審査をするためです。
LICC系も過去の履歴に登録がなければ、基本的には承認です。
なので、債務整理中でもLICC系、独立系に限っては下記のように審査を行っていると思われます。
審査で重要なのは、保険証?
保証会社は、保険証を重視する傾向がある事は間違いありません。国民健康保険証か、社会保険証かという所で審査のあたりがだいぶ変わります。
国民健康保険の場合は保証人を付けないと難しい場合もありますが、社会保険証であれば、保証人無でも審査は通ると思っていいと思われます。
なので、社会保険証をもっていれば、審査が否決になる可能性は極めて低いです。
もちろん、過去に保証会社ので滞納をしてしまった。という場合は問題外になる訳ですが、、。
- 同一の保証会社や協会で滞納、更新料払い忘れ、もめ事が過去にあった人は否決
- 社会保険証であれば保証人の有無問わず承認
- 国民健康保険証の場合も承認
- 無職の場合は、預金残高提示で承認取れます。保証人無でもいけるかも
- 年金受給者、福祉生活保護の場合は相談で承認
と、いう感じの認識でよいかと思います。
不動産屋の中には審査に強い!!なんてぬかしている所もありますが、申し込みをする不動産屋(代理店)によって審査の合否が変わるという事はありえません。審査に強い不動産会社なんていうのはなく、あなたにあった保証会社を選定できます!というのが正しいかと思います。
保証会社の審査はどれくらいかかる
保証会社の審査は通常1-2日で終わります。電話確認が入る場合は連絡が取れないと、結果が出ませんが、連絡がある場合というのは確認作業だけで、ほぼ、承認の事が多いです。
債務整理中でも保証会社を通す方法
これは、この記事のまとめにもなりますが、ずばり
信販系保証会社を選ばない。という一択です。
ジャックス、オリコ、関西VISA、エポスなど信販系保証会社はいくつかありますが、全体の利用率からいうと1割程度かと思います。
さらに、信販系保証会社を使っている所はすべり止めとして、保証会社を1,2社は準備している事がほとんどです。貸主側も、信販系に通らなかったからと言って、契約のチャンスを逃したくない訳なんですね。
なので、自己破産者や債務整理中だからと言って、部屋探しの入居審査に怖がる必要はありません。