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不動産賃貸営業のクロージングで気を付けたい5つのポイントとコツ

不動産賃貸営業トーク術 という事で今回の記事も執筆いたします。

さてはて、お前如きに営業が語れるのか?という話はおいておいて「これから営業職をする。」「クロージングがトラウマになっている」という営業マンの人に向けて書いてみました。

不動産営業の必殺トークこれだ

なんて書き方をすると、凄いハードルが上がりそうな気もしますが、営業というのはトータルで勝負なので、クロージングをいくら頑張った所で成果があがるとは到底思えません。

いうなれば、お客さんに出会ってからの第一印象から既にクロージングが始まっているという見方もできます。

なかなかお客さんが最後に決めてくれない。という人は クロージングだけに問題があるというケースは少ないのです。こと不動産営業においては商品の価値がそのすべてを左右すると言ってもいいのでお客さんが決まらなければ クロージングまでにどんな営業をしてるか?を考える方が正解に近づくような気もします。

 

ですが、今回の記事はあくまでクロージングについて書きます。

お客さんの心理別トーク

お客さんは迷いたい

不動産の契約は賃貸とはいえ、安い買い物ではありません。そしてそれは趣味娯楽という部分ではな生活に直結する買い物になります。

なので、誰もが慎重に選びたい厳選したい吟味したいという気持ちが出てくることになります。

お客さんが来店しました、ヒアリングしました。一部屋提案しました、それに決まりました。という事はほとんどありえません。

お客さんは 迷いたいのです。迷った上で決めて「間違ってなかった。」という後悔してないという気持ちを大事にしたい訳です。

ここで、実際に営業マンが大切にするべき事は「一緒に迷ってあげる」迷った上で提案する。という所です。

経験を積むと「このお客さんの物件はない、相場の安い所にいくか希望家賃を上げて貰うしか、、、」と、すぐわかってしまうなんて状況はよくあると思います。

ただ、ここですぐに提案に移ろうとすると、営業としては失敗するケースが多くなります。

  1. なぜ、そこがいいのか
  2. 代替え案はあるのか
  3. 今までの部屋探しの経緯

など、色々な話をしながら、一緒に考える事でお客さんとの距離感が縮みます。

距離感が縮むと こちらの意見を受け入れる体制に入ってくれるので初めて 提案が出来るようになります。

お客さんは不安を消したい

実は僕はお客さんとの最初のトークでは あえて不安にさせるような部分をちらつかせます。

入居の審査が不安
自分の物件があるか不安
騙されないか不安

など、お客さんとのトークでヒアリングをしていき、お客さんが不安に感じている事をより詳しく事例を出して、説明して少し不安を煽るような形をとります。

ブラックで入居審査に不安 → 気に入った物件の入居審査で落ちたりするケースはある。激萎えする

この不安に思っている部分は 逆に言うと 解消すれば、信頼感へとつながります。なので最初にマイナス方向に舵を切って、自分であれば解消できるという事をアピールします。

ブラックで入居審査に不安 → 気に入った物件の入居審査で落ちたりするケースはある。激萎えする → でも審査に精通している私が担当しているので大丈夫 

という流れです。

また 不安感というのは人の選択肢の幅を狭めます。最低の目標だけを達成したくなるんですね。

わがまま一杯の希望物件(現実にはない) → 審査通るか、、不安にさせるトーク → なんでもいいから審査の通る部屋を見つけて欲しい(希望は二の次)

↑この事例は極端ですが端的に書くとこの流れです。なので不安感というのを上手く煽るというのは 一つのテクニックと言えるかもしれません。

お客さんは自分の責任は嫌だ

お客さんが複数の物件で迷っている状態の時、実は既に1件は目星をつけていることがほとんどです。

3件の物件を検討していたとしても実際は 30点 40点 80点 みたいな感じだったりします。

ただ、本当に 80点の物件をそのまま決めちゃっていいのか?という 後悔しないのか?みたいな心理も出てきます。こうゆう時に営業マンは それまでの感触でいち早く 80点を見抜いておかなければなりません。

80点を見抜ければ、あとは自然に 30点 40点を消していき 残った80点が選択肢となる状況を作ってあげます。こうしてあげる事でお客さんは一緒に選んだ。自分の独断ではないから安心という部分も生まれます。もちろん80点をゴリゴリ押す営業もあるかもしれませんが、ほとんどのケースはひかれてしまうでしょう。

30点の物件も悪くないけど 40点の方がいいですよね。

30点の物件はここがいいけど 80点のここは他にはないですよ。

80点はここがダメですけど、今回の希望で言うと一番妥協しやすい所ではないですか?

という流れです。イメージでいうと 30点 40点 80点の物件をメリットデメリットを説明して 70点 80点 90点 という風にしてあげます。僅差で一番いい所を選んだ。という気持ちにさせれれば一番ベストです。最初から検討出来なかった 2件を含む 3件から1件選んだという状態より 検討出来た3件からの1件の方が決めた感が強くキャンセルされにくくなります。

お客さんは今決める理由が欲しい

お客さんとしては、今決めてもいいし、今決めなくてもいい。という人が大多数を占めると思います。

見れるのであれば、沢山見たい。まだ検討する時間もあるし2.3日待ってみたい、もっといい物件がでるかもしれない。という事は常に頭の中にありますよね。

なので、今決めないといけない理由というのをいくつか提示してあげます。これはクロージングの時に一気に畳み掛ける様に伝えるのではなくて、出会ってからクロージングの間までにいくつかのパターンでちりばめて伝える方が自然になります。

例えば、月初に部屋探しをしに来た人には「賃貸は基本は月末退去なので、今が一番物件が選べる。次に新しい情報が出るのは来月の頭ですよ~。」なんていう豆知識をポロっといいます。もちろん、これが中旬であれば「賃貸は月末退去になる事が多いですが、内装の手配等をするとどしても中旬頃からの募集になるので、今が一番物件が選べるんですよー。」となります。

切り口はなんでもいいと思います。お客さんにあった「今決める理由」というのを提供してあげます。

この今決める理由があると契約者としては前向きに、背中を押してくれる理由になる訳です。

こんなストーリーも?

営業マンは空電話とか好きですよね。笑

3件案内に行く予定で一緒に車に載ってスタートして1件目に向かう途中に入電があった体で一度、車を降りて空電話をします。おわった後「すみませんが、一件目が他の業者とバッティングするみたいなので、先に別の所から回りましょうか。」という感じの演出をしたりします。もちろん、1件目は気に入る物件という体で動いているので、いざ、見に行って気に入ればそのまま申し込みしないと他に取られてしまう可能性が高い。という心理的な焦りが生まれます。

お客さんは特別に借りたい

値引き交渉が分かりやすい例ですが、お客さんは特別に借りたい。特別に借りれれば、契約するという言葉を引き出せるという状態になる事は多いです。

不動産の賃貸仲介でいうと 仲介手数料の値下げや 家賃の交渉ですよね。

例えば「仲介手数料の値下げは本来やってないんですけど、月に二人までやっていいという事で会社から決められている。上司に相談するので、下がったら申込しませんか?」というトークをしてみたりします。

この下がったら 決める。という状態は申し込みをもらうハードルを非常に下げるのでぜひ使ってみて欲しいのですが、下がらなければ再検討でいい、ただ、下がったら決めてくれ。という話の持っていき方は契約者からもしてもありがたくリスクのない話なのでのりやすいのです。

この辺のトークもお客さん次第でいいのですが、例えば、内装前の少し汚い状態の部屋を見たお客さんには

「室内のクロス張り替えは元々やるつもりだったけど、廊下側や脱衣所等はしない予定でした。ただ、今日きめると家主さんが持っている他のマンションと部材が同時に発注できて割安になるので、今日きめると部屋がめちゃくちゃ綺麗に上がると思いますよ。」みたいなトーク。(元々全改装する予定だったので、予定通りに内装工事をするだけなのですが。笑)

色々な所で、お客さんにお得だ。と思わせる事が出来れば勝ちです。

細かいコツ&クロージングNG集

さて、ここからは上記のポイントに書ききれなかった細かいパターンやケースを見ていきます。

「ちょっと考えます」はクロージングするまでもない

営業でよくある返事NO1と言えば、「ちょっと考えます。。。。」はっきり言って一番言われたくない言葉ですよね。笑

これを言わせるのは 営業的には大失敗。考えます。は気に入ってない、という事の表れです。

物件が気に入ってないのか、契約に納得がいってないのか、営業マンの事が嫌いなのか?要素は沢山あるとは思いますが、こういったお客さんはいくらねばっても決まりません。はっきり言って捨ててしまって切り替える方が時間のロスが少なくなります。

このちょっと考えますと言わせない為に、クロージングまでどうつないでストーリーを展開させていくかを考えなければなりません。

人に相談させるのは基本的にNG

大きな買い物をするときに、人は相談をしたがります。

賃貸契約においてもそうです。「親に相談します。」「恋人に相談します。」「同僚に相談してみます。」と言われて帰る人は多いです。

これを言わせるのもそもそも、最初に詰めておくべき所なのでNGなのですが、人に相談をさせると決定率が下がります。

これは、実物を見た事のない人は 自分の責任にしたくないので、相談されても否定的になってしまうという心理が働く為です。

自分がしたアドバイスにより契約→後悔する部屋だった。となると、嫌ですよね。何もせずして責任感が生まれる事になります。

なので、ヒアリングなどの時点で「今日は一人で来店されてますが、誰かに相談されますか?一人で決められそうですか?」などどジャブを打ってみる方がいいかと思います。

決定権がある人を狙おう

営業は1対1のケースも多いですが 1対2(夫婦)など 複数人を相手に喋る事にケースも多いように思います。

ここでやってはいけない一番のNGは 喋りやすい人にだけ喋るという事です。

ケースとしてよくあるのは 3歳児 男の子と夫婦 の3人で来られたお客さんがいるとします。

寡黙な父、よくしゃべる母、遊びまわる子供。という事は想像できると思います。

希望を色々言ってくるのも母、部屋の内覧時に色々な質問をしてくるのも母。営業マンとしては喋りやすい母とばっかりトークを進めがちになりますよね。

ですが、ここで大事なのは誰に決定権があるのか?です。実際はお金を出す父の場合か、父と母の二人で相談して決めるとなります。母だけが決定権を持っているケースはかなり稀です。

決定権が父の場合は言わずもがなですが、いくら母の意見を聞いていても決定には至りません。父の一声でその内覧は無駄な物になります。

むしろ、父側は「決定権は自分にあるのに、妻とばかり喋って面白くないやつだ」という最悪な事になってしまう訳です。

夫婦で相談するという場合でも「一度帰って夫婦で相談します」となり決定率がグンと下がります。

営業マン、父、母と3人で相談しながら内覧が出来るように、会話に入ってこない父にも積極的にアプローチをして3人で話をしている状態を作る事が大切です。そうすれば、「帰って相談する事もない」となり、その場で決めるという選択が生まれてくれます。

気持ちよく帰す事も必要

時には気持ちよく帰す事も必要です。

それはどんなに凄い営業さんでもある事なので、気にする必要はありません。自分なりの哲学や線引きを持って営業が出来ていればOKかとおもいます。

もちろん、上司などには怒られるかもしれませんが。。笑

気持ちよく帰して次回決めるための作戦を練る時間を取る事の方が前向きに仕事ができます。

「今日は決めそうにないな、、」「まだ迷いがあるな、、」と思えば 気持ちよく帰してあげましょう。

僕の経験上 粘って粘って契約が取れるのは 10件のうち1件くらいです。今はもうないかもしれませんが、新人の頃は上司に帰すなと言われ、内覧後のクロージングに2.3時間取っていたこともあります。笑 お客さんからしたら大迷惑でしょうね。。。 それでも決める人なんて極わずかで 大抵は時間の無駄、、そして嫌気がさして次回も来店して貰えないという悪循環になります。

それであれば、気持ちよく帰して次回も来店して貰える雰囲気作りをしましょう。

「なぜ、今日きめられなかったのか?(もちろん、こんなキツクいいません、、。)」「次回どんな部屋があれば見てみたいか?」など お客さんにも前向きになって貰えるようなお別れトークでサヨナラしてあげて下さい。

誰かを追いかける事は誰かを逃していると自覚しよう

営業を始めたての頃は 一人のお客さんに必死に食らいつく姿が初々しく見えます。(遠い目)そういった姿勢は営業人生において非常に大事ですし、核となる部分かもしれません。

ただ、あくまで売り上げを上げる事が宿命ともいえる営業職はそんな簡単な物ではありません。

自分がお客さんをおっている時は本当は接客出来ていたかもしれないお客さんを逃している時間という事を自覚することが大切です。

「このお客さんは今日決める」「今日は決める人じゃないけど、次回決める」「何日間が追っかければ決めるかも」「今は決めないけど繋がっておこう」 もちろん、後者に行くほど成約への望みが薄くなるのですが、メールや最初のヒアリングの段階で嗅ぎ分けれるくらいの経験を積むことが大事です。

ま、、先入観が出来てきて「こいつ決めないだろ~新人君いつまで追っかけてんねん」っていのうがパっと決まったりすることもあるので一概には言えないですが。笑

 

内覧が終わった後にどんな声をかけるか

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